無色無臭の気体の水素
水素は元素記号H、原子番号1の元素で、宇宙で最も豊富に存在する元素です。水素は非金属元素の一つで、その名前はギリシャ語の「ὕδωρ」(水)と「γεννάν」(生む)を組み合わせたもので、「水を生むもの」を意味します。
水素は地球上でも3番目に多く存在し、そのほとんどは海水の状態で存在しています。また、水素は地球上で最も軽い物質で、空気中に放出すると上の方に速やかに広がります。
水素は酸素との反応で容易に「燃焼」または「発電」し、「水」を排出します。そのため、水素は燃料電池や循環型エネルギーとして利用され、未来のエネルギーとして注目されています。また、水素は半導体加工、アンモニア肥料、石油化学工業、液体ロケット燃料など、さまざまな用途で使われています。これらの特性と利用可能性から、水素は「未来エネルギー」として注目されています。
水素は、元素の中では最も軽く、宇宙を構成するさまざまな物質に含まれているかなりありふれた元素です。酸素と反応して爆発反応を起こし、水H2Oを生成します。地球上において常温25℃で無色無臭の気体です。
水素は地球上で最も軽い、無色無臭の気体です。宇宙にもっとも多く存在する基本元素で、地球上では水や炭化水素等の化合物の状態で存在します。ガソリン1L(約750g)と同じエネルギーを得るために必要な水素は1m³(約90g)です。
一般的な水素の製造方法
水素の製造方法については、化石燃料をベースとした水素をつくる場合には、化石燃料を燃焼させてガスにし、そのガスの中から水素をとりだす「改質」と呼ばれる製造方法がとられています。また、水を「電解」つまり電気で分解して水素をつくる製造方法もあります。ここで再エネ由来の電力を利用すれば、グリーン水素をつくることができます。
水素は、化石燃料をベースとしてつくられた水素は「グレー水素」と呼ばれ、水素の製造工程で排出されたCO2について、回収して貯留したり利用したりする「CCS」「CCUS」技術と組み合わせることで、排出量を削減する手法が研究されています。このような手法で製造工程のCO2排出をおさえた水素は「ブルー水素」と呼ばれます。さらに、再生可能エネルギー(再エネ)などを使って、製造工程においてもCO2を排出せずにつくられた水素は、「グリーン水素」と呼ばれます。
以上のように、水素はその特性と製造方法により、エネルギー源としての可能性が広がっています。これからも、世界に先がけた水素社会の実現に向けて、技術開発が進められていくことでしょう。